ジャンル不定の日記です。

角度が360分割なことについて考えてみた

現代人は円の一周の角度は360度までの360分割として考えるが、
方位磁針(コンパス、羅針盤)、分度器等の機器を作成しようと思った時に、円の360分割って難しくね?
と思った。
現代ならコンピューターで円周を求めて分割した長さを求めてしまえば360分割することは可能だが・・・

というわけで、昔の人がどうやって円が360分割された道具を作成したのか、ちょっと考えてみた。

まず簡単に思いつくのが直線2個を直角に交差させたような東西南北4分割。
さらに、2点間をつないだ線の半分の位置に点を作り外に伸ばすか、中心からその位置までの半径の円を作れば元の4分と合わせて8分することはできる。
同じ方法で2点間を繋ぐ線の中間を取っていけば、4分割・8分割・16分割・32分割・・・
と倍々に分割数を増やしていける。
これは、角度の2分割の場合、1点のみ新たに取られ左右対称に分割されるので、中心から希望の長さの位置まで伸縮させた円を考えた時に、どの位置まで伸縮しても左右対称だから正しく分割される。
360分割についてググると、3で割り切れるから都合が良いなどとかかれたページをいくつか見たが、2分割以外は円周の長さがわからないと出来ない。
2分割をどんどん続けていっても、256分割の次は512分割になってしまうので360分割は出来ない。

もうちょっと考えて、
最初に直角に4分割するのではなく、
コンパス等で中心を固定させたうえで回転させて円を作り、円周上の適当な1点から同じ長さで円周上との交差点をとって繋ぐことで正六角形が作れる。
正六角形は1辺の長さが半径に等しいから簡単に作図でき、定規を当てて直角に4等分するよりも、6等分した方が正確に描くことが出来そうだね。
さらに6点を半分に分割していけば12等分・24等分・48等分・・・
と分割していくと、192の次は384となるので、やはり360分割は出来ない。
ただ、6等分してから2分していくと綺麗に作図できるので、時間が12や24で分割されているのは合理的だね。

しかし、分・秒が60分割なのは何でだ?
ということで、「六十進法」でググってみたが、バビロニア付近で六十進法が開発され、角度が360度なのもバビロニアの六十進法が由来らしい。
どうも、諸悪の根源はバビロニアのようだ・・・
円周を60分割するというのも、円周の長さがわからないと出来ないので簡単には作図不能。


今回の件は方角を考えて方位磁針は360度で表示されているものと思ったんだが、
方位磁針の方は度数の他に東西南北やNSEWの様な文字でも表記されているよね。
東西南北が更に分割されて、北東・南東の様に8分割になり、北北東・東北東の様に16分割にされ、
聞き慣れないが、更に北微東・北東微北・北東微東・東微北と32分割にされ、
32分割された方位を「羅針方位」と呼ぶらしい。
今でこそ方位磁針には360までの数値が記載されているが、昔は羅針方位の様な表記のみ利用したんだろうね。