ジャンル不定の日記です。

風の中のすばる

先日たまたまテレビでプロジェクトXを見て主題歌の地上の星(中島みゆき)を聞いたんだが、

風の中のすばる〜
砂の中の銀河〜

どういうこと?
有名な曲だが全くわからんw

というわけで、今の時代はネットで色々情報が調べられるし調べてみた。
調べをもとに勝手に解釈したんで間違ってるかもしれないが、とても奥が深い歌詞だった。

まず、「地上の星」という曲だが、これはNHKで放送されたドキュメンタリー番組「プロジェクトX」の主題歌として作成された曲であり、番組を表現した曲になっている。

プロジェクトXは2000年3月28日から放送された番組で、
地上の星は番組の企画段階で作成された曲で第001回から主題歌として番組内で流されている。
つまり、放送前の限られた情報をもとに番組を表現した内容の歌詞が作られたわけね。

プロジェクトXの放送開始の2年前にTBS系列で「情熱大陸」というドキュメンタリー番組が放送開始されたんだが、
情熱大陸は誰でも知ってるような有名人を題材にしたドキュメンタリー番組であるのに対し、
プロジェクトXは誰でも知っているような巨大構造物や偉大な製品、偉大な技術などを題材にし、それの建造や開発、制作に関わった無名の人(人々)にスポットライトを当てたドキュメンタリー番組。

輝いている有名人のことを「スター」と呼ぶことがあるが、情熱大陸が題材にする 有名人 = スター = 空の星。
空の星は誰でも見えるわけだが、地上に星があったら遠くから見えないので誰も存在を知らない。
ってわけで、プロジェクトXがスポットライトを当てる無名人をスターの対比で「地上の星」と表現したわけね。

なので地上の星は無名の人間のことを指すわけなんだが、
番組の企画段階で知らん人を表現しろと言われても無理があるんで、曲中の星や星座等は人間ではなく番組が題材にした建造物等から連想されるものだったりもする。


風の中のすばる
砂の中の銀河
みんな何処へ行った 見送られることもなく

[風の中のすばる]
これは、第001回:富士山レーダー「巨大台風から日本を守れ 富士山頂・男たちは命をかけた」
のことを表現した1節と思う。
「すばる」というのは「プレアデス星団」の和名で、肉眼では7個前後の星が見えるが星団というと星座よりも多数の星の集団を連想すると思うんで、事業に携わった9000人の作業員のことと思う。
で、風の中なんだが、風速100mとかの過酷な環境での建設事業。
第019回にそのまんますばるの「すばる望遠鏡」が題材になるが、こちらは「地上の星」のCD発売の約2週間後の放送なんでCD発売に便乗した題材ではないかと。(NHKだからCDの宣伝ではないと思う)

「砂の中の銀河」
銀河ってのは肉眼で見える星全部くらいの大規模な星の集まりですから星団よりも全然数が多い。
なので、第003回:青函トンネル「友の死を越えて 青函トンネル・24年の大工事」
のことを表現した1節と思う。
青函トンネルの建造に携わった作業員は1400万人w
砂の中ってのは地中のことかと。

「みんな何処へ行った 見送られることもなく」
これはどこにいるんだかわからん人々ってことかと。

草原のペガサス
街角のヴィーナス
みんな何処へ行った 見守られることもなく

「草原のペガサス」
ペガサス座というより、伝説上の生物であるペガサスからの連想で、
第007回:東海道新幹線「執念が生んだ新幹線 老友90歳・飛行機が姿を変えた」
のことを表現した1節ではないかと。
ペガサス = 空を飛ぶので普通の馬よりも速い。だが鳥ではない。→ 新幹線
普通の馬 → 在来線
鳥 → 飛行機

街角のヴィーナス
これは第021回:東京タワー「東京タワー 恋人たちの戦い ~世界一のテレビ塔建設333mの難工事~」
のことではないかと。
21回だと放送開始から5ヶ月以上先になるが、超有名建造物ですから企画段階で構想にあった題材ではないかと。
プロジェクトXは初期には日本を代表する巨大プロジェクトを題材にして人気番組となりますが、すぐにネタが尽きていき失速します。
ヴィーナスは金星のことで、太陽と月を除けば宇宙で一番明るい星で目立ちます。
街中にある目立つもんのことと思われるんで東京タワーがマッチするのと、
プロジェクトX放送開始の前年に東京タワーからまあまあ近いところに「ヴィーナスフォート」という遊園地?が開業していますんで、ヴィーナスフォートからヴィーナスがきた?

地上にある星を誰も覚えていない
人は空ばかり見てる
つばめよ高い空から教えてよ 地上の星を
つばめよ地上の星は今 何処にあるのだろう
有名人と違って地上の星はみんな知らない。
つばめに空から地上を見て教えてくれってことなんで、
つばめ = プロジェクトX
ってこと。

崖の上のジュピター
水底のシリウス
みんな何処へ行った 見守られることもなく

崖の上のジュピター
ジュピター = 木星 → 太陽系内で太陽を除けば一番でかい。
なので、第014回:黒部川第四発電所「厳冬黒四ダム 断崖絶壁の輸送作戦」のことかと。
崖の上にある巨大構造物ってこと。
番組開始から約3ヶ月後の回ですが、中島みゆきが紅白でここで歌ったくらいで番組の目玉回なので当初から構想されていて3ヶ月後に持ってきたのではないかと。
黒四ダムは作業員1000万人で殉職者数171名の大事業です。

水底のシリウス
第022回:H-IIロケット8号機「海底3000メートルの大捜索 ~HIIロケットエンジンを探し出せ~」
のことではないかと。
第009回にもしんかい6500があるが、水底って言うと完全な底な感じがするがしんかい6500は水中に潜る物体なので完全な底ではないのと、
放送は番組開始から約半年だが、H-IIロケット8号機は前年の1999年11月15日に墜落して12月24日に海底から回収されたんで番組企画段階の時事ネタ。

名立たるものを追って 輝くものを追って
人は氷ばかり掴む
有名人に憧れるがほとんどの人は有名人になれないってこと?
とすると番組の内容とはあんま関係ないですね。

風の中のすばる
砂の中の銀河
みんな何処へ行った 見送られることもなく

つばめよ高い空から教えてよ 地上の星を
つばめよ地上の星は今 何処にあるのだろう
最後は繰り返しですね。


番組の内容をよく表現した歌詞なんですね。