ジャンル不定の日記です。

トランジスタのカレントミラー

ニッケル水素電池の充電で定電流にする方法を考えて、
オペアンプというICとトランジスタを使った定電流回路というものが理解できた気がしたんでそれを使おうと考えていたのだが、
オペアンプを使った定電流回路では、トランジスタのGND側の電圧をオペアンプのプラス電圧より高くする必要があると判断して、難しいことに気がづいた。
というわけで、他の定電流回路について調べたのだが、トランジスタ2個を使ったカレントミラーというものが理解できたぽいし、部品もあるので実験してみた。


回路図(NPNトランジスタ用)

トランジスタが左右対称に2個ある。

↓左トランジスタ部分だけの回路図

トランジスタのCとBがショートしてる。
このようなトランジスタの接続方法を「ダイオード接続」というらしく、
BE間とCE間にどれだけ電流が流れるのかわかりにくいが、合流後(E)に流れる電流はCE間電流とBE間電流の合計であることはわかる。
そして、トランジスタを流れる電流の大半はCE間を流れてBE間は流れにくい。

なので、分岐していない箇所に抵抗を挟んでしまえばEの電流がおおよそ決定できる。(図を切ってあるが、右トランジスタのBに流れる電流分、Rの電流はEの電流より大きくなる)

ただし、抵抗の両端電位差は電源電圧からトランジスタのPN順方向降下電圧分だけ下がった値になる。
今回はNPN型トランジスタの2SC1815を使ったが、PN順方向降下は1V未満であると想定される。

電源電圧はUSBの5Vを使用し、LEDに流すために20mA以下程度にしたい。
トランジスタの電圧降下を考えなければ、5Vで20mAにするには抵抗値は250Ω。
トランジスタの電圧降下が1Vだとすると250Ω抵抗では16mAとなる。
今回は近い値の300Ω抵抗を使うことにしたが、大雑把に考えて13mAから16mA程度の電流になりそう。


右のLED側には抵抗が入っておらず、トランジスタのみで電流が制限されることになるが、
左右のトランジスタの性能が同じで正確にBE間電流を増幅した分がCE間に流れると期待すれば、
左トランジスタのエミッタ電流と、右トランジスタのエミッタ電流は等しいことになる。

両方のトランジスタのBE間に流れる電流は共に左のラインから流れるため、
分岐前のRに流れる電流と右のLEDに流れる電流はBE電流2個分の差が生じるが、
トランジスタに流れる電流の大半はCE間に流れるため、Rの電流とLEDの電流はかなり近くなる。(若干Rに流れる電流が大きくなる)


という仕組みらしい。

電流を測るために抵抗の箇所とLEDの箇所にジャンパピンを繋いでジャンパを外してテスターを当てれるようにした。
ジャンパピンを繋いだ状態で給電したら、想定通りLEDは点灯した。
テスターを当てるためにジャンパを外したら消灯した。

電流値は、抵抗側の電流が13.0mA程で、LED側が13.4mA程だった。
電流値は想定程度のものだったが、LED側の方が低いはずなのに逆になったw
たぶんジャンパピンの接触不良による抵抗値が原因だと思う。
トランジスタの個体差によって正確に定電流にはできないようなので、トランジスタの個体差による誤差かもしれない・・・


まあ、この方法でおおよそ定電流にできることが確認できた。
LEDの部分をニッケル水素電池逆接にして抵抗値を調節すれば、それだけで簡単な充電回路ができそう。

あと、最初AVRプログラマを使って5V給電したのだが、
右側のトランジスタを逆接しちゃって点くはずのLEDが光らなかった。
回路図的にトランジスタは左右対称だから左右対称にトランジスタ繋いじゃったんだが、電流の向きが共に上から下だからトランジスタは同じ向きで置かないとダメなんだねw
何も破損しなかったが、回路や配線のミスでAVRプログラマが壊れたら困るから回路への試験給電にAVRプログラマを使うのはやめたほうが良いねw